皆さまこんにちは。
今日は、私たちの施設についてお話しさせてください。
私たちの施設は、乳児院と児童養護施設が併設しています。東京都にはそのような施設は4つのみで、そのうちの1つが私たちの社会福祉法人聖友ホームです。
私たちの施設では、聖友乳児院から児童養護施設聖友学園に異動する(措置変更といいます)子どももいます。そのような生い立ちの中、子どもの人生を繋げるには何ができるかと考えた時に、子どもたちに誕生日カードを直接渡す機会を設けることにしました。
まだまだ喋れない時期や、歩けない時期の子どもを知っている乳児院職員が、大きくなった子どもに対し、「大きくなったね」「こんなこともできるようになったんだね」「がんばっているね」と声を掛けてもらえるだけで、子どもは恥ずかしがりながらも、とても嬉しそうにすることも多いです。その時の子どもが、反抗期真っ只中!というような状況でも、乳児院の職員からの一言に幼い表情を見せたり、卒園間近な子が自分の人生を振り返る機会になったりもしているのを見て、児童養護施設の職員もとてもほっこりする思いになります。
社会的養護の元で生活する子どもたちは「ぶつ切りの人生をおくらざるを得ない」と、色々な場面で見聞きします。そうならないために、子どもを丁寧にアセスメントし、生い立ちの整理(ライフストーリーワーク)を行っていくことを大切にしています。
里親支援をする中でも、その子の人生のバトンを里親さんへ繋ぐという意味で、委託まで丁寧に関わりながらも、委託後のアフターケアも大切にし、「いつでも会いに来てください」というスタンスで関わらせてもらっています。
さて、誕生日繋がりということで、乳児院での取り組みを一つお伝えさせてください。乳児院では1歳のお誕生日の時に「選び取り」を行っています。「選び取り」とは、赤ちゃんの将来の職業や、どんな才能をもっているのかを占うものです。皆さま「選び取り」はご存知でしょうか。
乳児院では、箸、筆、聴診器、くし、カスタネット、工具セット、ボール、そろばん、ハサミを子どもの前におき選んでもらっています。つい最近のお誕生日のお祝いでは、「聴診器」を選んだ女の子がいました。この子は「お医者さんになるのかなぁ?」と思いながらも、子どもたちの成長に笑顔を貰いながら、養育に関わらせてもらっています。
施設の職員は、子どもたちが愛されているという実感を持ち、自分の人生を大切にしてもらえるよう、様々な視点から関わり、成長を見守っています。

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